【第100回 午後:第68問】

前額部の血腫で救急外来を受診した6ヶ月児の母親の言動で、虐待が最も疑われるのはどれか。
 
1. 「治りますか」
2. 「後遺症は残りますか」
3. 「子どもが自分でぶつけたんです」
4. 「他の部分もよく調べてください」
 
▶この答えは「3」になっていますが、最も疑われると断定できるエビデンスってどこなんだろ?
 
ちなみに救急医療の場における虐待への気付きで大切なこととされているものは、「気になる子供、気になる親、気になる親子関係」とあります。
 
別の文献(https://hospital.city.sendai.jp/pdf/p137-142%2024.pdf)を参照すると、
 
保護者の態度として
1.受傷またははっしょうから受診まで、時間がかかっている
2.話の内容があいまい、矛盾または拒否、話したがらない
3.無関心・他人事のようにふるまう
4.説明に対してすごむ
5.入院を拒否する
とあります。
 
この中でいうと、3に当たると言うことなのか。
1、2、4は本心で子どものことを心配している言動ととるということなのか。裏を読んでしまうと国家試験はドツボにはまりますね。
ちなみにこの問題では、子供の年齢が6か月となっているので、落下するなどが原因であれば血腫ができる可能性はありますが、自分が周囲のものに強く頭をぶつけて血腫ができるほどこどもが動けないことを考えると、母親が嘘をついている可能性が高いことも理由に入れることができそうですね。

参考文献

●救急外来における児童虐待を疑うサイン(診断スコア)の有効性と観察することの重要性



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