生体の血液の酸塩基平衡は
常に一定のpH(7.4±0.05)になるように保たれています。

 pHが7.45以上の状態をアルカローシスといい、腎臓の異常や糖尿病、消化器疾患のような代謝の障害が原因の場合を代謝性アルカローシスといいます。

 激しい嘔吐や胃液の吸引により、胃液中のHCl-が大量に失われ、血漿中のCl-が減少しHCO3が増加した場合などに起こります。また、腎臓からの水素イオンの排泄が増加しても起こります。

 次に低カリウム血症について説明します。
 血漿中のカリウム濃度が3.5mEq/ℓ以下に低下した状態をいいます。
主な原因には、
 ①経口摂取量の低下
 ②カリウムの喪失
 ③カリウムの排泄促進
 ④カリウムの再吸収低下
 ⑤カリウム分布異常などが挙げられます。

 症状は通常、血清カリウム濃度が2.5mEq/ℓ以下になった時に出現し、筋力低下、脱力、感覚異常、麻痺などの神経筋障害、便秘、腸閉塞などの消化器症状、腎障害、耐糖能低下、代謝性アルカローシスなどが挙げられます。

以上のことを踏まえ、低カリウム血症になると何故アルカローシスになるのかを考えてみます。

酸塩基平衡
 H2O+CO2 ⇔ H2CO3 ⇔ H++HCO3-
 (アルカリ性) ⇔ 血液pH7.4 ⇔ (酸性)

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 H+を喪失すると酸塩基平衡は右側の方向に傾き、 HCO3-が増加してアルカローシスとなります。
何らかの原因で大量のK+が失われて低カリウム血症となると、K+が細胞内から細胞外に移行します。すると電気的中性を維持するためH+が細胞外液から細胞内へ移行します。

 また、遠位尿細管のNa-K交換部位でも、Kの代わりにH+が排泄されやすくなります。その結果、細胞外のH+は減少し、アルカローシスが起こります。

これが、低カリウム血症によって、アルカローシスになる理由です。