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タグ:呼吸

ここでは、タイトルにあるように、深呼吸をすると何故呼吸が楽になるのかについてまとめていきます。

 成人の1回換気量は約500mlです。これに平均的でもある回数を例にあげます。
 1分間の呼吸回数を16回とすると、500(ml)☓16(回)=8000mlの空気を肺に取り込んでいることがわかります。

 これを分時換気量といいます。

しかし、1回の換気に付き約150mlの空気は解剖学的死腔によってガス交換されません。つまり、
 (500(ml)-150(ml))☓16(回)=5600ml
 
 これを分時肺胞換気量といいます。
 ガス交換に関与する空気の量ですね!

このことを、速い呼吸と遅い呼吸とを例に出してまとめたのが下の表になります。
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 深呼吸の時の1回換気量は約1000ml(通常の2倍)ですので、呼吸をする回数は半分の約8回ですみます。すると、ひと呼吸ごとに150ml無駄になっていた、解剖学的死腔によるロスが少なくなり、分時肺胞換気量は6800mlにもなります。つまり、ガス交換が効率的にできるということになりますね!
 
 ちなみに、呼吸器疾患によって浅く、速い呼吸しかできなくなると、ガス交換の効率は格別に悪くなります。例えば、1回換気量を250mlとすると、呼吸数を2倍の32回に増やさなければ、通常の換気量である8000mlを確保することができません。しかし、呼吸数が倍になると、ひと呼吸ごとに無駄になる解剖学的死腔の容積も増えます。分時肺胞換気量は3200mlと大幅に少なくなるため、効率の悪い呼吸になってしまうのです。 
 
 このような状態では、通常40mmHgの動脈血二酸化炭素分圧(PaO2)が60mmHgにまで増えてしまいます。この状態によって動脈血二酸化炭素分圧の高い状態が続く場合、呼吸性アシドーシスになる可能性が高まります。

 呼吸性アシドーシスでは、末梢血管の拡張交感神経の刺激があるため、発汗皮膚の発赤心拍出量の増加不安失見当識混迷などの症状がでます。

 呼吸困難は不安感を強め、パニックになることもありますので、ゆっくりと深く呼吸をするように関わると呼吸状態は改善されますね!
 
 では、深呼吸が呼吸を楽にする理由でした(*^^*)
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排泄について基本的なことを書きます。

 排泄は、様々な生命活動によって生じる不必要な物質(老廃物)、有害な物質を体外に排出する手段のことを言います。
 
 排泄には、
  ①肺から二酸化炭素を排出する呼吸
  ②腸から食べかすを排出する排便
  ③皮膚からの不感蒸泄、発汗など
 が含まれます。

 代謝産物の大部分は、腎臓を中心とする泌尿器系によって排泄されます。

 排泄と言うと便や尿がすぐに思い出されますが、呼吸も不感蒸泄も覚えておいてくださいね。

 あとは、排泄は有害な物質を体外に排出する手段なので、排泄が滞るとその毒性によって身体に症状がでてきます。
 
 代謝によって生じた産物は、血液中に溶け込んで全身を巡った後、腎臓にいきます。腎臓で血液から排泄されるべき物質を取り出し、血液を再びキレイな状態に戻しておくりかえします。この時、老廃物や有害な物質が溶け込んだものが尿になるということです。

 ちなみに膀胱内にある時の尿は、菌が全くいない無菌状態です(*^^*)

<補足>
不感蒸泄
 呼気に含まれる水蒸気や、感知できない程度に皮膚から分泌される汗などのことを言います。
 不感蒸泄の量は、1日で700~900mlもでていますよ!(*^^*)

 水分補給大切ですね!
 体温調節にも使われるので、熱いときはより量は増えますので看護計画に活かしてくださいね!
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